最近、AMDはAI推論、仮想デスクトップインフラストラクチャ（VDI）、リモートワークステーション、およびクラウドゲームを含む、サーバーおよびクラウドコンピューティング分野のアプリケーション設計に特化した新しいグラフィックスカード、Radeon PRO V 710を発売しました。

このカードは、AMDの革新的なrDNA 3アーキテクチャに基づいて構築されています。このアーキテクチャは動作周波数がやや低いものの、AMDコンシューマー向けRADEON RX 7700 XTと同じNavi 32コアを使用しています。

Radeon PRO V 710は54個の計算ユニット（CU）と3456個のストリームプロセッサ（SP）を備え、基本周波数は2 GHzです。28 GBの224ビットGDDR6 ECCメモリを搭載しており、速度は16 Gbpsです。また、54 MBのインフィニティキャッシュを持ち、448 GB/sの帯域幅を提供します。性能面では、FP16演算で最大55.3 TFLOPS、FP32演算で27.65 TFLOPSの計算能力を発揮します。

エネルギー効率と放熱管理に関しては、RADEON PRO V 710は158Wの合計ボードパワー（TBP）をサポートする8ピン電源コネクタを備えています。このカードはシングルスロットパッシブ冷却設計を採用しており、データセンターでの高密度設定が可能です。

現在、Radeon PRO V 710はMicrosoft Azureクラウドプラットフォーム上で利用可能であり、中小規模の機械学習ワークロードやモデルのトレーニングを促進することを目的としています。

Azure上のNV V710 v5シリーズのインスタンスには、AMDのZen 4アーキテクチャEYPC 9374Fプロセッサが搭載されており、これと共にグラフィックスカードが使用されます。